日本プロ選手権大会2016 日進カップヌードル杯

優勝を決めた16番ホール

激闘となった2016年日本プロゴルフ選手権大会。劇的な幕切れの舞台になった18番ホールの戦いがクローズアップされますが、実は終盤16番ホールの戦いこそ勝利の女神のハートを射抜く重要なポイントが隠されていました。
多くのプロ同様、スプーンでのティーショットからグリーンをウェッジで狙える80ヤード付近にセカンドショットを刻んだ武藤選手に対し、最短距離となるフェアウェイ左サイドにドライバーショットを放ち、セカンドでグリーンを狙った谷原選手。実はこの谷原選手の攻め方こそ、コースを縦に長く攻めたものに報酬を与えるジャック・ニクラスの設計意図そのものの攻め方であり、このホールでの結果が攻める谷原選手と守る武藤選手の構図をはっきりとつくりあげ終盤の思いもかけないドラマの始まりとなっていったのです。
舞台となった16番ホールはコースデザイナー ジャック・ニクラスが何度も設計変更を行った思い入れのあるホール。造成当時にシェーパーを努めたウォーリー氏は「北海道クラシックの16番ホールに散骨して欲しい」と遺言を残しこの世をさり、その遺言は昨年東京クラシックのシェーパーを務めたクリス氏によって実現されました。多くのプロフェッショナル達が心血を注いで作り上げ志を受け継いできた最高の舞台にふさわしい最高の戦いを見せた2016年日本プロゴルフ選手権大会。ドラマの最後は攻め切った谷原選手の劇的な逆転勝利で幕を下ろしました。